先日、友人のお父さんが亡くなりました。
家とか少し財産があって、相続することになりそうです。
法定相続人は奥さん、つまり友人のお母さん、それから友人のお兄さん、そして友人です。
ところがこのお兄さんが、困ったことに10年以上も行方がわからないのです。
生きていることは確かで、年賀状は毎年くれるのですが、毎回違う都道府県の消印で、住所は書かれていない。
法定相続人が全員揃って遺産分割協議書に署名・捺印をしないと遺産分割できません。
自分たちの力で探そうかとも思ったのですが、らちがあきそうにないので、探偵への依頼を検討しはじめました。
さて、遺品の理理をしていた友人は、お父さんが多額の株式と仮想通貨を運用していたことを示唆するメモを発見しました。そこでお父さんのパソコンに電源を入れたところ、当然ながらパスワードでガードされています。まず、このパスワードを解錠する必要があります。。それができた後は、株式や仮想通貨の運用サイトも当然パスワード解錠しないといけません。どうすればいいのかと調べていたら、デジタルフォレンジックという技術で解錠できるらしいことを発見しました。
デジタルフォレンジック(Digital Forensics)は、デジタルデバイスやデジタルデータの調査と解析を行う技術です。この技術は、事件や犯罪の捜査、データの回復、証拠の収集などの目的で使用されます。友人のお父さんの遺品の中にあるパスワードで保護されたデジタルデバイス(パソコンなど)を解錠するためにデジタルフォレンジックを使用することは、理論的には可能ですが、次のようなポイントに注意が必要らしいです。
- 法的手続きとプライバシー尊重: デジタルフォレンジックの適用には、法的な手続きとプライバシーの尊重が重要です。友人は、お父さんの遺品を扱うにあたり、適切な法的プロセスを確認し、遺族や関係当局の許可を得る必要があります。
- 専門家の協力: デジタルフォレンジックは専門知識と技術が必要です。デジタルフォレンジックの専門家を見つけて依頼する必要があります。専門家は、適切な手法やツールを使用して、デバイスの解錠やデータの取得を行います。
- データの保護: デジタルフォレンジックの過程でデータが損失する可能性があるため、適切なバックアップを取ってから作業を行うことが重要です。
- 法律と倫理: デジタルフォレンジックの過程で得られた情報や証拠は、適切な法律および倫理に基づいて取り扱う必要があります。証拠を不正に入手したり使用したりすることは違法な場合があります。
なるほど、ではどこに頼めばいいのかと「デジタルフォレンジック 業者」を検索していたところ、MJリサーチという探偵社が、相続人探しもデジタルフォレンジックもやっているという記事を発見しました。
友人はこの会社に相談してみるつもりらしいです。
しかし、「デジタル遺産」の実例に初めて触れました。
デジタルでもアナログでもいいけど、自分にも誰かが遺産を遺してくれるといいのにな。